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ネガティブ動作を意識して筋トレ効果アップ?筋肉痛と伸張性筋活動?

トレーニング後、24?48時間後に発生する筋肉痛を「遅発性筋痛」という。
遅発性筋痛は、筋組織と結合組織が損傷し炎症反応がおこることで発生する筋肉痛である。

この損傷は主に筋肉が伸ばされながら力を発揮する「伸張性筋活動(エキセントリック・コントラクション)」により筋組織と結合組織の微小な断裂によって起こるとされる。

伸張性筋活動は、どのようなときの動作で生じるかというと、例えばベンチプレスで拳上した重量(バーベルなど)を胸に下ろしていく動作、アームカールで肘を伸ばし重量を下していく動作の時に生じる

この動作のことを「ネガティブ動作」という。

このネガティブ動作で注意すべき点は、ゆっくりとブレーキをかけながら下ろす(動作する)ことである。
ゆっくり下ろすことで、筋肉に対するストレスが高まり、それに伴って筋損傷が促される。
例えば、1秒で挙げたら2?3秒で下すくらいの感覚でネガティブ動作により時間をかけるのがポイントである。

逆に筋肉が縮みながら力を発揮する作用を「短縮性筋活動(コンセントリック・コントラクション)」という。
筋トレにおいては、力を込めるときの筋活動で、例えばアームカールを行うときに肘を曲げていくときやベンチプレスで重量を拳上していくときの筋活動である。このとき動作のことを「ポジティブ動作」という。

なお、筋肉痛が発生している間は、関節可動域、筋力、素早い動作などが制限され、運動能力が低下する。
筋肉痛が発生している間は、本格的なトレーニングは実施すべきではないが、軽い運動は筋肉痛の回復に貢献すると考えられている。
筋肉痛が残っているときは、ウィーキングやジョギング、軽い負荷での筋トレなどを取り入れてみるのも良いだろう。

以上のことから伸張性筋活動による筋肉の損傷は、筋肉痛を発生させる大きな要因であることが分かる。
つまり、筋肉痛の発生は、筋肉の成長要因(筋肥大)の一つである筋損傷が発生していることの証でもあり、その結果、回復過程の休養と栄養摂取により筋肉の成長が促されるのである。

ただ、筋肉痛はトレーニング成果の一つのバロメーターであり、絶対的な指標ではない。
トレーニングを積んだ人は、筋肉痛が発生しにくかったり、個人差により痛みを感じにくい人もいる。

重要なのは、トレーニングの質を最大にするべく筋肉をしっかりと刺激し、筋損傷を発生させることである。
このときの重要な要素の一つが、「ネガティブ動作」を意識したトレーニングなのだ。
(トレーニング成果を高める要因には、他に正しいフォームでの実施、種目の組み合わせ、実施方法やテクニックの選択、頻度など様々ある)
筋肉痛が発生しないからといって、成果がないということにはならないことを合わせて覚えておいてほしい。

このようにトレーニング動作において、元の姿勢に戻すときのネガティブ動作をおろそかにしないことは、トレーニングの成果において差が付くポイントであることは確かである。

トレーニングの成果を十分に享受したい人、筋肉の成長や扱える重量が伸び悩んでいたり、停滞している人は、ぜひネガティブ動作を意識したトレーニングを取り入れてみよう。

ネガティブ動作に注意を払うことは、効果的、効率的なトレーニングにおいて重要な役割があることを覚えておきたい。

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